近年、多くの中小企業が顧客管理と営業支援を一括で行えるCRM（Customer Relationship Management）の導入を検討しています。
しかし、機能が多岐にわたるツールが乱立しているため、自社に最適な製品を見つけるのは簡単ではありません。
そこで本記事では、「中小企業向けに特化したCRMツールの選び方」と「導入メリット」、さらに「おすすめのツール15選」をまとめてご紹介します。
これを読めば、どのような観点で製品を比較検討すべきかが明確になり、自社に合ったツールをスムーズに見つけられるようになるでしょう。
ぜひ最後までご覧いただき、貴社の業務改善のヒントに役立てください。
中小企業におけるCRMの導入率はどれくらい？
中小企業庁が公表した「中小企業白書」によれば、2022年時点でCRMを含むデジタルツールを導入している中小企業は約30％に達するとされています。
コロナ禍でオンライン営業やリモートワークが進んだことも一因となり、デジタル化への取り組みは急速に拡大してきました。
さらに、2025年には中小企業の半数以上がデジタル化に本腰を入れると予想されており、顧客管理や販売促進を目的として新規導入を検討する企業が年々増えている状況です。
今後も国のデジタル施策の後押しなどにより、CRMを活用する中小企業はますます増えるでしょう。
中小企業向けCRMでは何ができる？
中小企業に特化したCRMツールは、主に「顧客管理」をベースとしつつ、多彩な機能を備えています。
たとえば以下のような活用が代表的です。
- 顧客・見込み客管理
- 名刺管理・自動データ化
- 分析・レポーティング
組織の課題を明確にしたうえで、それに合った機能を持つCRMを導入できれば、顧客管理から営業活動の改善まで大きな効果を期待できるでしょう。
顧客・見込み客管理
会社情報や担当者情報、商談履歴、受注の金額・日付などを一元管理。
問い合わせやクレーム対応の履歴を含めて総合的に把握できます。
名刺管理・自動データ化
名刺をスキャンして自動的に顧客情報を登録できるツールも多数。
手作業を減らし、入力ミスも防ぐことが可能です。
分析・レポーティング
売上目標と実績の比較、受注件数の推移などをリアルタイムで可視化。
データドリブンな営業戦略立案に役立ちます。
中小企業がCRMを導入するメリット
人的リソースや予算の制約がある中小企業にとって、CRM導入はハードルが高く感じられるかもしれません。
しかし、以下のようなメリットが得られます。
- 業務の効率化・自動化
- データに基づく営業戦略
- 属人化の解消
- スムーズな情報共有
業務の効率化・自動化
入力作業の自動化や、営業に関する情報が一箇所に集約されることによって、担当者の負担が軽減されます。
データに基づく営業戦略
顧客情報を定量的に分析し、最適な営業アプローチを行いやすくなるため、成果につながる確率が高まります。
属人化の解消
顧客対応のノウハウが組織全体で共有され、担当者が変わっても同じ水準のサービスを提供できます。
スムーズな情報共有
蓄積されたデータを社内で即時共有でき、チーム全体のパフォーマンスを底上げできます。
限られたリソースを有効活用するためにも、CRM導入による効率化とデータ活用は大きな恩恵をもたらすでしょう。
CRM導入によるデメリット・注意点
一方で、CRM導入にはリスクやデメリットも存在します。
以下の点を導入前に十分考慮しましょう。
- 導入・運用コスト
- 運用ルールの整備が不可欠
- 入力の手間増加
導入・運用コスト
ソフトウェアのライセンス料やカスタマイズ費用が発生するため、予想以上にコストがかかる可能性があります。
運用ルールの整備が不可欠
社内ルールが曖昧だと入力作業が属人的になり、データが正しく蓄積されません。
定期的な教育や仕組みづくりが重要です。
入力の手間増加
ツールが複雑すぎたり担当者が煩雑な操作を強いられたりすると、現場で使われなくなる恐れもあります。
これらのリスクを減らすには、無料トライアルやデモを活用し、実際の使用感を事前に確認しておくことが大切です。
中小企業向けCRMを選ぶポイント
では、数あるCRMツールの中から自社に合った製品をどう選べばいいのでしょうか。
以下の4つの視点を重視しましょう。
- 目的との整合性
- 導入・運用費が予算に収まるか
- サポート体制やトラブル対応
- ITスキルが高くない担当者でも使いやすいか
目的との整合性
「既存顧客の離脱を防ぎたい」「クレーム対応を改善したい」など、導入目的を具体化します。
目的が明確でないと、ツールの比較軸が定まりません。
導入・運用費が予算に収まるか
オンプレミス型は初期導入費用が高い一方、クラウド型では初期費用が不要なケースも多いです。
自社の規模や運用体制に合った形態を選びましょう。
サポート体制やトラブル対応
不明点やエラーが発生した際の対応力は非常に重要です。
問い合わせサポートやマニュアルの充実度を事前に確認しておきましょう。
ITスキルが高くない担当者でも使いやすいか
UIがわかりやすいか、既存システムとの連携がスムーズかなど、現場での定着性を重視することが大切です。
これらを把握したうえで、無料トライアルを実際に触ってみると、より確実に適切な選択ができるはずです。
中小企業向けCRMツール15選
それでは具体的に、中小企業に適したCRMを15種類ピックアップしてご紹介します。
ぜひ比較・検討の参考にしてください。
- Customa!
- eセールスマネージャーRemix CLOUD
- FlexCRM
- GENIEE SFA/CRM
- HubSpot CRM
- kintone
- Mazrica Sales
- Microsoft Dynamics 365
- Notion
- Salesforce
- Sansan
- Translead CRM
- Zoho CRM
- カスタマーリングス
- ホットプロファイル
それぞれのツールの機能や特徴について順番に解説します。
Customa!
| 提供元 | 株式会社アイバス |
| 最低利用料金 | 月額9,980円〜 |
| 初期費用 | 1万9,960円〜 |
| 無料トライアル | なし ※無料デモで体験可能 |
| 特徴 |
|
ビジネス全般をカバーするオールインワン型ツールを探している方に適しています。
eセールスマネージャーRemix CLOUD
| 提供元 | ソフトブレーン株式会社 |
| 最低利用料金 | 月額3,500円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
取引先や関係者との接触状況をビジュアルで把握したい企業におすすめのツールです。
FlexCRM
| 提供元 | 株式会社G.FLEX |
| 最低利用料金 | 月額1,200円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
低コストで気軽に導入しやすい選択肢として有力です。
GENIEE SFA/CRM
| 提供元 | 株式会社ジーニー |
| 最低利用料金 | 月額3万4,800円〜 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
商談管理を軸としたSFA機能が充実している点が魅力です。
HubSpot CRM
| 提供元 | HubSpot Japan株式会社 |
| 最低利用料金 | 月額1,800円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
シンプルな操作性と豊富な拡張性が魅力で、将来的にスケールさせたい企業に向いています。
kintone
| 提供元 | サイボウズ株式会社 |
| 最低利用料金 | 月額780円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
チームや部署ごとに柔軟なデータ管理ができるため、幅広い使い方が可能です。
Mazrica Sales
| 提供元 | 株式会社マツリカ |
| 最低利用料金 | 月額2万7,500円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
現場での使いやすさを重視しつつ、レポート・分析機能も充実させたい企業におすすめです。
Microsoft Dynamics 365
| 提供元 | Microsoft |
| 最低利用料金 | 要問い合わせ ※変動制 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
Microsoft製品を多用している組織にとって、シームレスな連携が強みです。
Notion
| 提供元 | Notion Labs Japan 合同会社 |
| 最低利用料金 | 月額1,650円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
ドキュメント管理・プロジェクト管理との相性が良く、ワンストップで情報を集約したい企業にぴったりです。
Salesforce
| 提供元 | 株式会社セールスフォース・ジャパン |
| 最低利用料金 | 月額3,000円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
幅広い機能と信頼性の高さから、中小企業だけでなく大企業でも広く使われています。
Sansan
| 提供元 | Sansan株式会社 |
| 最低利用料金 | 要問い合わせ |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 無料トライアル | 要問い合わせ |
| 特徴 |
|
名刺を中心とした営業ネットワークの強化に力を入れたい企業に最適です。
Translead CRM
| 提供元 | 株式会社Translead |
| 最低利用料金 | 要問い合わせ |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 無料トライアル | 要問い合わせ |
| 特徴 |
|
営業現場が使いやすい設計にこだわっているため、導入ハードルが低いのが魅力です。
Zoho CRM
| 提供元 | ゾーホージャパン株式会社 |
| 最低利用料金 | 月額1,680円〜 |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
小規模で始め、必要に応じて拡張していきたい企業にぴったりです。
カスタマーリングス
| 提供元 | 株式会社プラスアルファ・コンサルティング |
| 最低利用料金 | 要問い合わせ |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 無料トライアル | なし |
| 特徴 |
|
消費者向けビジネスで緻密なデータ分析とマーケティング施策を行いたい企業におすすめです。
ホットプロファイル
| 提供元 | 株式会社ハンモック |
| 最低利用料金 | 要問い合わせ |
| 初期費用 | 無料 |
| 無料トライアル | あり |
| 特徴 |
|
名刺管理と商談管理を同時に進めたい企業のニーズにマッチします。
CRMを導入するなら『〇〇〇〇』がおすすめ
上記でご紹介したツールのなかでも、とくにおすすめしたいのが『〇〇〇〇』です。
理由は以下のとおり。
- 操作が簡単で導入がスムーズ
- 顧客管理から商談履歴、名刺情報まで一括管理
- リーズナブルな価格設定
- サポート体制も万全
操作が簡単で導入がスムーズ
シンプルなUIにより、ITに詳しくないスタッフでも抵抗なく使い始めることができます。
顧客管理から商談履歴、名刺情報まで一括管理
データがまとまっているため、情報共有や進捗確認がスピーディ。
属人化を防ぎやすい点も魅力です。
リーズナブルな価格設定
中小企業向けにコストを抑えつつ必要機能を網羅しているので、ROIを得やすいでしょう。
サポート体制も万全
専任スタッフによる問い合わせ対応や導入支援が充実しており、運用定着までサポートしてくれます。
顧客情報と営業プロセスを一元管理し、組織全体の生産性を上げるなら、コストと機能のバランスが良い『〇〇〇〇』は最有力候補のひとつです。
まとめ
本記事では、中小企業におすすめのCRMツールの選び方や導入メリット、注意点、具体的な製品例を詳しく解説しました。
CRMを活用することで、少人数でも効率的に営業活動を進められ、顧客満足度の向上や売上アップが期待できます。
とはいえ、自社に適していないツールを導入すると、効果を十分に引き出せないどころか余計なコストや手間がかかる可能性もあります。
まずは導入目的をはっきりさせ、予算やサポート体制、操作性などのポイントを念入りにチェックしながら製品を比較しましょう。
適切なCRMを選び活用することで、これまで手間がかかっていた顧客管理や営業活動を飛躍的に効率化し、成果を高められるはずです。
自社にぴったりのCRMを見つけ、ビジネスを一段上のステージへ成長させましょう！